こんにちは。「Akiyama style」をいつもご愛読いただきありがとうございます。今回は、12年以上にわたりコラムを担当してきた秋山浩史が、これからの不動産と住宅価格の動向について、皆さんの家づくりに役立つ視点からお話しさせていただきます。
住宅価格は今後も上がるのか?その答えは「場所」にある
2025年現在、多くの方が気になっているテーマのひとつに「住宅価格の今後」があります。結論からお伝えすると、住宅価格は今後も「上がる場所」と「下がる場所」にはっきりと分かれていくと考えられます。
全国的に見ればすでにその兆候は現れており、昨年発生した大地震からの復興が思うように進んでいない地域では、その傾向がより顕著です。たとえば能登半島の先端部。被災から1年以上経っても、復旧は解体工事に留まり、多くの方が「もう戻らない」選択をしています。
これは、単なる災害の問題ではありません。「そもそもその地域に住み続けたいと思う人がいるのか?」という問いに、現実がはっきりと答えているのです。
静岡市でも起こり得る“地域の選別”。未来に残るのはどこ?
実はこのような地域の選別=二極化の流れは、静岡市の中でも起こりうることです。
すでに静岡市は10年以上前から、将来を見据えた「グランドデザイン(都市計画)」を策定し、「居住推進地区」と呼ばれる地域を明確に指定しています。
こうした地域は、
- 鉄道や幹線道路へのアクセスが良好
- 教育や医療、子育て支援施設が充実
- 災害リスクが相対的に低い
といった特徴があり、今後も人が集まり、価値が維持される、あるいは上昇するエリアとして重視されています。
不動産の“価値”がゼロどころかマイナスに?「負動産」に要注意
一方で、居住推進地区から外れたエリアでは、不動産の価値が維持できないどころか、将来的に「負動産」化してしまうリスクがあります。
「負動産」とは、売れず・貸せず・維持費だけがかかる物件のことを指します。誰も欲しがらないために、所有し続けるだけで固定資産税や管理費、老朽化によるリスクが増し、結果として資産ではなく“負担”となってしまうのです。
今はまだ「立地はそこまで悪くないし、家も建っているし」と感じていても、10年後には「売ろうと思っても売れない」状況になっているかもしれません。
これから家づくりを考える方へ伝えたいこと
これから家を建てたいと考えている方に、心からお伝えしたいのは以下の3点です。
- 家そのものの価格よりも、まず「土地の未来」をしっかり見極めること
- 静岡市が定めた「居住推進地区」に注目すること
- もし今、土地を持っていてもその将来価値に不安があるなら、早めの判断が重要であること
住宅価格が「右肩上がり」だった時代はすでに終わりました。これからは「どこに住むか」「どこに建てるか」がすべての価値を決めると言っても過言ではありません。
最後に:家づくりのパートナー選びが、未来を左右する
土地選び、家づくり、資金計画に至るまで、「一つ一つの選択」が未来を変えます。こうした時代の中で、アキヤマでは静岡市内の居住推進地区に精通した不動産部門と連携しながら、お客様の未来が安心で豊かになるようなご提案を続けています。
家を建てることは、人生において大きな節目です。だからこそ、情報に基づいた冷静な判断と、信頼できるパートナーが必要です。
このブログが、皆さんの住まいに関する判断の一助となれば幸いです。